金融円滑化に関する基本方針

2023年4月

金融円滑化に関する基本方針

2023年4月

静岡銀行は、基本理念「地域とともに夢と豊かさを広げます。」のもと、銀行のもつ社会的責任と公共的使命を常に認識し、地域の経済・産業や社会・文化の発展に寄与すべく、地域金融の円滑化に積極的に取り組みます。

はじめに

静岡銀行では、従来から基本理念「地域とともに夢と豊かさを広げます。」のもと、地域金融機関として、お客さまの資金需要にきめ細かく対応するよう努めております。

また、2003年にお客さまの経営改善、事業再生を支援する専門部署を設置したほか、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーの資格を有する者を中心に本部・各営業拠点において、お客さまの様々な経営課題やライフプランのご相談に応じ、その解決に向けたご提案・サポートにも積極的に取り組んでおります。特に、厳しい経営環境に直面するお客さまとは積極的な対話を通じて、資金需要に迅速に対応するよう努めることはもちろん、販路開拓・技術提携等の機会をご提供するビジネスマッチング、加えて静岡銀行グループの総合金融機能を活用した再生ファンド、産業競争力強化法に基づく債務保証制度活用など個別の事案に応じた最適な手法による経営改善・事業再生等のサポートにも取り組んでおります。

2008年9月のリーマンショック以降の急激な経済情勢の悪化に対しては、地域の経済基盤を守るという使命を果たすため、専門部署の人員を大幅に増員するなど、環境の変化に応じた組織体制の強化も迅速かつ積極的に行っております。さらに、地域経済の将来を担う人材育成を支援する次世代経営者塾「Shizuginship」の運営など、お客さまのライフサイクルに応じたサポートも実施しております。

静岡銀行は、お客さまへのサポートに多面的に取り組んでまいりましたが、本基本方針の精神を遵守することで、従来からの取組みをより一層強化し、地域の経済・産業や社会・文化の発展に寄与するとともに、地域経済の安定かつ円滑な資金供給の担い手としての役割を果たしてまいります。

1.金融円滑化管理体制

(1) 取締役会の役割

取締役会は、この基本方針に則り、金融円滑化に必要な管理(以下「金融円滑化管理」といいます。)を目的に、金融円滑化管理委員会および金融円滑化管理統括責任者を設置し、その体制が有効に機能しているかを検証します。

静岡銀行は、基本理念「地域とともに夢と豊かさを広げます。」のもと、銀行のもつ社会的責任と公共的使命を常に認識し、地域の経済・産業や社会・文化の発展に寄与するべく、地域金融の円滑化に積極的に取り組みます。

(2) 金融円滑化管理委員会の設置

2009年12月に「金融円滑化管理委員会」を設置し、金融円滑化管理に係る取組み状況を適切に把握しつつ、一層の金融円滑化に資するよう行内の管理体制の整備・強化を推進しております。

(3) 金融円滑化管理統括責任者等の設置

A. 金融円滑化管理統括責任者

信用サポート部の担当役員を金融円滑化管理統括責任者とし、取締役会および金融円滑化管理委員会のもと、金融円滑化管理の適切性、十分性および実効性の確保に向けて、金融円滑化管理部署、金融円滑化管理責任者および金融円滑化管理担当者に対する指示をはじめ、金融円滑化管理の全般を統括します。

B. 金融円滑化管理部署

本部内の信用サポート部審査企画グループを金融円滑化管理部署とし、金融円滑化管理統括責任者の指示のもと、金融円滑化管理に必要な情報を集約し、金融円滑化管理の適切な運営、検証および必要な改善を行います。

C. 金融円滑化管理責任者および金融円滑化管理担当者

営業店(ビジネスステーションを含む)およびライフデザインステーション/ローンセンターの各営業拠点長を金融円滑化管理責任者、各営業拠点の役席行員1名を金融円滑化管理担当者とし、金融円滑化管理統括責任者および金融円滑化管理部署からの指示のもと金融円滑化管理の整備・強化を図ります。

(4) 苦情相談窓口

従来からお客さまサービス室にてお客さまからの苦情をお受けしていますが、金融円滑化に係る融資条件変更等に関する苦情も、従来同様お客さまサービス室にてお受けする体制とし、お客さまサービス室では、本部各部署、営業拠点と連携して苦情解決に向け対応します。

2. 融資審査

(1) 融資審査の基本姿勢

静岡銀行は、機械的・画一的に融資判断を行うことなく、お客さまの事情をきめ細かく把握した上で融資判断を行います。また、過度に担保や保証に依存することなく、お客さまの技術力・成長性や事業そのものの採算性・将来性を含めた融資判断を行うとともに、経営者保証の受入や既存の保証契約の見直し、保証債務の整理などにあたっては、「経営者保証に関するガイドライン」(以下、ガイドライン)に基づいた適切な対応を図ります。なお、経営者保証を受け入れる場合には、ガイドラインのどの要件が十分でないために保証契約が必要なのか、どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか等についてお客さまにご説明します。

(2) 融資審査能力向上への取組み

静岡銀行は、融資審査に関する講習会の充実、資格取得支援を通じて、お客さまの課題を解決できる人材、お客さまにとっての新たな需要や付加価値のご提案ができる人材の育成に努め、この基本方針の趣旨に則った職員の融資審査能力の向上を図ります。

3. 融資条件変更等のお申込みへの対応

(1) 融資条件変更等のお申込みに対する基本姿勢

静岡銀行は、融資条件変更等のお申込みに対しては、誠実かつ真摯に対応します。特に、経済環境変化の影響を受けやすい中小企業・住宅ローン利用のお客さまからの融資条件変更等のお申込みに対しては、できる限りご希望に沿えるよう努めます。

(2) 中小企業のお客さまへの対応

静岡銀行は、お客さまの事業の特性や状況を勘案しつつ柔軟に対応するとともに、他の金融機関や政府系金融機関、中小企業再生支援協議会、信用保証協会等が関係している場合には、当該関係者との緊密な連携に努めます。また、事業再生ADR手続(産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続をいいます。)の実施依頼の確認、地域経済活性化支援機構等からの債権買取申込み等に対しても、同様に当該関係者と緊密に連携し、迅速かつ適切な対応に努めます。

(3) 住宅ローン利用のお客さまへの対応

静岡銀行は、お客さまの状況を十分に考慮し、お客さまの将来に亘る無理のないご返済に向けて、最大限の対応に努めます。また、他の金融機関、住宅金融支援機構、保証会社が関係している場合には、当該関係者との緊密な連携に努めます。

4. お客さまへのサポート

(1) 経営相談、経営改善支援

静岡銀行は、お客さまの経営相談に真摯に対応し、経営改善に向けた取組みを積極的に支援します。また、ビジネスマッチングに関する情報提供等、静岡銀行グループの情報機能やネットワークを最大限活用して支援します。

(2) お客さまへの丁寧な説明

静岡銀行は、融資のご相談・ご契約の際にはお客さまにご不明な点が生じないよう、丁寧な説明を心がけます。特に審査の結果、お申込みをお断りする場合、またはお申込み時の条件と異なる条件となる場合には、できる限り具体的に理由をご説明し、お客さまのご理解とご納得が得られるよう努めます。

(3) お客さまからのご意見・ご要望等への対応

静岡銀行は、各営業拠点でお客さまからいただいたご意見、ご要望等を本部に集約し、組織全体で真摯に受け止め、業務改善・再発防止等に役立てます。

以上