2025年9月30日公開(2025年9月30日更新)
カードローンの一括返済とは?メリット・デメリット|シミュレーションや注意点を解説
#カードローン
#返済
#活用方法
2025年9月30日時点の情報となります。


■ Profile
荒木 和音(あらき かずね)
保険代理店での個人向け家計相談や企業のリスクコンサルティングを経て、金融専門ライターとして独立。現在はWEBメディアを中心に、クレジットカードやカードローン、資産運用などに関する記事を幅広く執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
カードローンの利息をなるべく減らしたい、できるだけ早く完済したいと考えている方は、一括返済を検討してみましょう。一括返済をすると毎月の返済が不要になるうえ、支払い総額も減らせます。ただし、まとまったお金が必要になるため、手元の資金に余裕があることが前提となります。
本記事では、カードローンの一括返済とは何か、その仕組みやメリット・デメリット、実際の返済手順などを詳しく解説します。
1. カードローンの一括返済とは
カードローンの一括返済とは、借入金の元金とそれまでにかかった利息の合計額を一度の支払いで全額返済する方法です。毎月決まった額を返済していく約定返済とは異なり、自身の都合のよいタイミングで借入残高全額を返済します。
一括返済をすると、返済期間を大幅に短縮できます。そのため、将来支払うはずだった利息を無くせるのが大きな特徴です。

2. カードローンを一括返済するメリット
カードローンの一括返済には主に以下の4つのメリットがあります。
- 支払総額を少なくできる
- 信用情報に完済実績が記録される
- 利用可能額に余裕ができる
- 精神的な安心感が生まれる
返済の負担を減らしたい場合は、検討してみましょう。
2.1 支払総額を少なくできる
一括返済の大きなメリットは、支払総額を少なくできることです。
カードローンの利息は、借入金額や金利、借入日数によって決まります。
利息は以下の式により計算されます。
利息=借入金額×金利(年率)×借入日数÷365日
※うるう年の場合は366日で計算
一括返済した場合、毎月コツコツ返済を続けるケースに比べて借入日数が短くなるため利息の負担が減り、最終的な支払総額を安く抑えられます。
カードローンの利息についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>> 利息とは?計算方法や利息を抑えるポイント、利子などの似た用語もわかりやすく解説
2.2 信用情報に完済実績が記録される
一括返済すると、完済したという実績が信用情報に登録されます。
信用情報は、クレジットカードやローンの申し込み、返済といった取引情報が記録された個人情報のことです。金融機関はローンの審査を行う際に信用情報を確認し、申込者の返済能力を判断します。
完済の実績は、別のローンを申し込む際にプラスに働く可能性があります。
2.3 利用可能額に余裕ができる
多くのカードローンは、契約した利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れと返済ができます。
一括返済によって借入残高がゼロになれば利用可能額が限度額まで一気に回復するため、急な出費があっても再度借り入れできるので安心です。
一括返済の実績が評価され、利用限度額の増額が可能になるケースもあります。
2.4 精神的な安心感が生まれる
毎月返済しなければならない状況が精神的なプレッシャーになる場合があります。万が一返済が遅れると、遅延損害金が発生したり、信用情報が悪化したりするリスクがあるからです。
しかし、一括返済で完済すれば毎月の返済日や返済額を気にする必要がなくなり、そうした精神的な負担から解放されます。浮いたお金を貯蓄に回せば家計にもゆとりができるでしょう。
3. カードローンを一括返済するデメリット
カードローンの一括返済には以下のようなデメリットも存在します。
- 手元資金が減る
- 別で手続きが必要になる・手数料がかかる場合がある
一括返済を実行する前に、マイナス面も理解しておきましょう。
3.1 手元資金が減る
一括返済は、本来であれば数ヵ月〜数年かけて支払う金額を一度に支払うため、そのぶん手元の資金が減ることになります。家計に余裕がない状況で無理に一括返済をすると、病気やケガといった急な出費に対応できなくなるかもしれません。また、もしほかの金融機関からも借り入れをしている場合、返済が厳しくなるリスクもあります。
生活が苦しくなり再び借り入れをしてしまっては、一括返済の意味がありません。家計の状況を見ながら計画的に実行することが重要です。
3.2 別で手続きが必要になる・手数料がかかる場合がある
一括返済は毎月の約定返済とは異なり、別途手続きが必要になるケースがほとんどです。また、振込や提携ATMへの入金など、返済方法によっては手数料がかかる可能性もあります。
返済方法や手数料は金融機関によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
4. カードローンで一括返済したときのシミュレーション
実際に一括返済をすると、毎月返済を続けた場合と比べてどのくらい支払総額が変わるのでしょうか。
カードローンの利息は、以下の計算式で算出できます。
利息=借入金額×金利(年率)×借入日数÷365日
※うるう年の場合は366日で計算
この計算式を基に、20万円を金利(年率)15.0%で借り入れ1年(12ヵ月)かけて毎月返済した場合と、1ヵ月で一括返済した場合を比較してみましょう。
毎月返済 | 一括返済 | |
---|---|---|
借入金額 | 20万円 | 20万円 |
金利 | 年率15.0% | 年率15.0% |
返済期間 | 12ヵ月 | 1ヵ月 |
毎月の返済額 | 1万8,051円 | 20万2,465円(初月のみ) |
利息総額 | 1万6,612円 | 2,465円 |
支払総額 | 2万16,612円 | 20万2,465円 |
上記のとおり、一括返済をすると利息総額は1万4,147円少なくなり、その分支払総額も抑えられることがわかります。
なお、上記のシミュレーションはあくまで一例で、借入状況や金利によってケースが異なります。自身の借入状況でどのくらい支払い総額が変わるか知りたい方は、返済シミュレーターなどを活用してみましょう。
>> 返済シミュレーション | ローンシミュレーション | 個人のお客さま | 静岡銀行
5. カードローンで一括返済する際の注意点
支払総額を抑えられるからといって、安易に一括返済を実行するのは禁物です。一括返済を実行する前には以下のポイントを確認しておきましょう。
- 余裕のあるときに計画的に実行する
- 手続き方法を確認する
- 一括返済と解約の違いを理解しておく
- 完済しても通知が来ないケースがある
5.1 余裕のあるときに計画的に実行する
一括返済は、手元の資金に余裕があるときに計画的に実行しましょう。無理な返済は家計を圧迫し、急な出費に対応できなくなる可能性があります。生活費や万が一のための予備費(生活防衛資金)をきちんと確保したうえで、返済に回せる金額を判断してください。
もし一括での返済がむずかしい場合でも、繰り上げ返済を活用すると利息の負担を軽減できる場合があります。繰り上げ返済は、毎月の返済とは別にまとまった金額を元金の返済に充てる方法で、こちらも利息の軽減に効果的です。
5.2 手続き方法を確認する
一括返済の手続き方法は、金融機関によってさまざまです。
- 銀行振込
- 提携ATMでの入金
- 窓口での返済
- ネットバンキング(Web返済)
どの方法が利用できるのか、事前に金融機関の公式サイトや会員ページで確認しておきましょう。その際、手数料の有無もあわせてチェックしておくとスムーズに手続きを進められます。
5.3 一括返済と解約の違いを理解しておく
カードローンを一括返済して借入残高がゼロになっても、カードローンの契約自体が自動で解約されるわけではありません。解約を希望する場合は、別途手続きが必要です。
一度解約すると、再び借り入れが必要になったときにもう一度申し込みと審査を受けなくてはなりません。今後も借り入れの可能性がある場合は、むやみに解約しないようにしましょう。
5.4 完済しても通知が来ないケースがある
一括返済をしてもカードローンの契約自体は残っているため、金融機関から完済通知が届かない場合があります。
住宅ローンなどほかのローンを組む際には完済証明書(残高証明書)の提出を求められる場合がありますので、必要な場合は金融機関に発行を依頼しましょう。
6. カードローンで一括返済する手順
カードローンの一括返済は、一般的に以下の流れで進めます。
- 借入残高を確認し返済日を決める
- 最終返済額を確認する
- 返済方法を確認する
- 一括返済を実行する
借入残高を確認し、いつ返済を実行するかを決めます。給料日後など、資金に余裕のある日を設定するのがよいでしょう。
利息は日割りで計算されるため、返済する日によって最終的な返済総額は変動します。金融機関に連絡して一括返済したい日を伝え、最終的な返済額を正確に確認しましょう。
提携ATM、振込、窓口など、利用できる返済方法を確認し、自身に合った方法を選びます。
あらかじめ決めた返済日に確定した金額を返済して完了です。
一括返済の具体的な手順は金融機関によって異なる場合もあります。自身が利用している金融機関の案内に従って手続きを進めてください。
7. 返済計画を立てて、静岡銀行のカードローン「セレカ」を利用しよう
静岡銀行が提供するカードローン「セレカ」は、申し込みから契約までWebで完結し、来店や押印、書類の郵送は不要です。
仮審査は最短30分で完了し、契約後は最短で翌日以降からの入金も可能なため、急な出費にもスピーディーに対応できます。もちろん、一括返済にも対応しています。
さらに、初めて利用する方は契約から60日間は利息0円で借り入れができます。
カードローンの活用を検討している方は、静岡銀行のカードローン「セレカ」をぜひチェックしてみてください。
>> 静岡銀行カードローン「セレカ」
>> 気軽に5秒診断 静岡銀行カードローン「セレカ」
>> ローンお申し込み 静岡銀行カードローン「セレカ」
8. まとめ
カードローンの一括返済は、支払う利息を減らし、総返済額を抑えられる有効な手段です。完済の実績が信用情報として記録されたり、借り入れがあるという精神的な負担から解放されたりといったメリットもあります。
一方、手元の資金が大きく減ってしまうため、家計の状況をよく確認し、計画的に実行しなくてはなりません。一括返済がむずかしい場合は、繰り上げ返済をすることで利息の負担を軽減させる方法もあります。
本記事で紹介したシミュレーションや注意点を参考に、自身の状況に合った最適な返済計画を立て、カードローンを賢く活用しましょう。