2025年04月30日公開(2025年04月30日更新)

カードローンとキャッシングの違いとは?使い分け方や注意点をわかりやすく解説

#カードローン

2025年04月30日時点の情報となります。

カードローンとキャッシングの違いとは?使い分け方や注意点をわかりやすく解説
荒木 和音(あらき かずね)

■ Profile

荒木 和音(あらき かずね)

保険代理店での個人向け家計相談や企業のリスクコンサルティングを経て、金融専門ライターとして独立。現在はWEBメディアを中心に、クレジットカードやカードローン、資産運用などに関する記事を幅広く執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

「カードローンとキャッシングって同じものじゃないの?」と思ったことはありませんか?
確かに、どちらも必要な時に現金を借りられるという意味では似たサービスですが、借入条件や返済方法などに違いがあるため使い分けが重要です。

本記事では、カードローンとキャッシングの違いや共通点などをわかりやすく解説します。

1. カードローンとキャッシングの特徴とは?

カードローンとキャッシングはどちらもお金を借りるためのサービスですが、それぞれ異なる特徴があります。

カードローンとキャッシングの違いとは?使い分け方や注意点をわかりやすく解説

1.1. カードローンの特徴

カードローンは、銀行や消費者金融が提供する個人向けの融資サービスです。
最大の特徴は、借りたお金の使いみちが自由なこと。生活費が足りないときや、急な出費、旅行や趣味の費用など、さまざまな目的に使えます。専用のカードを使い、契約時に決められた借入限度額を上限に、銀行やコンビニのATMから必要な分だけ現金を借りられます。

カードローンは自由度が高く、使い勝手のよいサービスです。カードローンについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>> カードローンとは?上手に利用するコツやメリット、注意点をわかりやすく解説

1.2. キャッシングの特徴

キャッシングは、クレジットカードに付帯されている機能を使って現金を借りられるサービスです。クレジットカードには、買い物などの支払い時に使えるショッピング枠と現金の借り入れができるキャッシング枠があり、1枚のカードで両方の機能が利用できます。近くの提携ATMを利用すれば都合のよいタイミングで現金を借りられます。

ただし、キャッシングを利用するには、クレジットカードを作る際にキャッシング枠の申し込みが必要です。事前に申し込んでいない場合、クレジットカードを持っていてもキャッシングは使えません。

2. カードローンとキャッシングの違い

カードローンとキャッシングの具体的な違いを、さらに掘り下げて解説します。

2.1. 主要機能

カードローンは現金の借り入れ専用のサービスで、ショッピング機能はついていません。
一方、キャッシングは、クレジットカードのキャッシング枠を活用するサービスです。クレジットカードには、商品やサービスの支払いに使えるショッピング枠と、現金を借り入れるキャッシング枠の2つの機能があり、1枚のカードで両方の機能を利用できます。

2.2. 金利

カードローンとキャッシングでは金利にも違いがあります。一般的にカードローンの方がキャッシングよりも金利が低い傾向にあり、上限金利と下限金利の差が大きいのが特徴です。たとえば、静岡銀行のカードローン「セレカ」の場合、金利は利用限度額に応じて年1.5%〜14.5%の範囲で設定されます。

一方、キャッシングの金利は、年率15.0%〜18.0%程度であることが一般的です。

ただし、実際に適用される金利は審査によって決まるため、カードローンだからといって必ずしも低金利で借り入れできるとは限りません。利用者の返済能力によっては高めの金利が設定されることもあります。

カードローンの金利については以下の記事でも詳しく解説しています。

>> カードローンの金利とは?仕組みや利息との違い、計算方法などを解説

2.3. 借入限度額

カードローンとキャッシングを比べると、カードローンのほうが借入限度額が高めに設定される傾向にあります。

カードローンは融資に特化したサービスであるため、数百万円単位の借入限度額が設定されることも少なくありません。一方、キャッシングはクレジットカードの機能の一つであり、借入限度額は数万円〜数十万円になることが一般的で、多くても100万円程度です。借入限度額の違いをふまえると、まとまった資金が必要な場合はカードローン、少額を手軽に借りたい場合はキャッシングを選ぶとよいでしょう。

なお、借り入れを検討する際には「総量規制」にも注意が必要です。総量規制は、貸金業者に対して適用される制度で、年収の3分の1を超える貸付が禁止されています。そのため、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者からの借り入れは、他社からの借入額も含めて制限されます。

一方、銀行からの借り入れに対して総量規制は適用されません。しかし、銀行にも独自の審査基準があり、一般的に年収や他社での借入状況を考慮して借入限度額を設定するケースが一般的です。

2.4. 返済方法

カードローンの返済は、主にリボルビング払いが一般的です。

「リボルビング払い」とは、事前に設定した一定の金額を毎月返済する方法で、無理なく計画的に返済できる特徴があります。返済期間が長引くと利息の負担が大きくなるため注意が必要ですが、臨時収入があった場合に繰り上げ返済を行うことで元本を早く減らせば、利息の負担を抑えることもできます。
金融機関にもよりますが、口座からの引き落としやATMからの入金など、返済方法の選択肢が多いのもカードローンの特徴です。

一方、キャッシングの返済は、一括払いまたはリボルビング払いとなるケースが一般的です。一括払いの場合は、利用した金額を次回のクレジットカード請求日に一度に返済します。ただし、返済方法は基本的に口座からの引き落としのみです。

2.5. 年会費

カードローンは、基本的に入会金や年会費がかからないことがほとんどです。銀行や消費者金融が取り扱うカードローンは、利用者の利便性を考慮し、年会費無料でサービスを提供しています。そのため、借り入れをしない期間でも余計な費用が発生する心配がありません。

一方、キャッシングはクレジットカードの機能の一部として利用するサービスです。そのため、クレジットカード自体の年会費を支払う必要があります。年会費が無料のカードも存在しますが、ゴールドカードやプラチナカードなど、ステータス性の高いクレジットカードは年会費が数万円程度の高額になることも少なくありません。

2.6. 無利息期間

カードローンとキャッシングでは、無利息期間の有無にも違いがあります。

カードローンの場合、契約から30日や60日など、一定期間は利息を支払わずに借り入れができる無利息期間を設けているケースがあります。短期間で返済できる場合は、無利息期間を活用することで利息の負担なく借り入れができます。

一方、キャッシングには基本的に無利息期間はありません。利用開始から所定の金利が発生するため、短期間であっても利息を支払う必要があります。

2.7. 融資までの時間

カードローンを契約済みの場合、銀行やコンビニの提携ATMで現金を引き出すことが可能です。操作も簡単で、専用のローンカードやアプリを使えば、限度額内であれば何度でも借り入れできます。一方、まだ契約していない場合は申し込みと審査が必要です。

キャッシングも同様で、事前にサービスを申し込んでおりキャッシング枠が設定されている場合は、提携ATMから現金を借りられます。ただし、キャッシング枠を設定していない場合や限度額を引き上げたい場合は、改めて審査を受けなければなりません。その場合、融資までに時間がかかることもあります。必要なときに借り入れができるよう、契約状況や限度額は事前に確認しておきましょう。

3. カードローンとキャッシングの共通点

カードローンとキャッシングには以下のような共通点があります。

  • 手続きをしていれば借り入れができる
  • 無担保・無保証人で借り入れが可能
  • 提携ATMなどで借り入れが可能
  • 利用用途は基本的に自由
  • 限度額内であれば何度でも借り入れが可能

カードローンやキャッシングは、事前に契約をしておけば、ローンカードやアプリを通じて現金を借りられます。必要なときに借り入れできる点で利便性の高いサービスです。また、借りたお金は用途に制限がないため、生活費、旅行、冠婚葬祭など幅広い目的に使えます。

さらに、契約時に設定された利用限度額の範囲内であれば、繰り返し借り入れが可能です。返済すればその分利用枠が復活し、必要なときに再度借りられるため、長期的な利用にも適しています。

4. 【ケース別】カードローンとキャッシングの使い分け方

カードローンとキャッシングのそれぞれの特性を理解し、状況に応じて使い分けることで、より効率的に資金を活用できます。ここでは、具体的なケースごとにおすすめの使い分け方を解説します。

4.1. 返済負担を抑えたい場合

返済の負担をできるだけ軽減したい場合は、カードローンの活用がおすすめです。カードローンはキャッシングに比べて金利が低い傾向にあり、長期的な借り入れでも利息の負担を抑えやすい特徴があります。

また、カードローンの中には無利息期間を設けている商品もあります。初回借入後一定期間は利息がかからないサービスを提供している金融機関もあり、短期間で返済を完了できる場合は利息ゼロで利用することも可能です。

4.2. まとまった額を借り入れする場合

ある程度まとまった金額を借り入れたい場合は、借入限度額が高いカードローンの活用がおすすめです。カードローンは利用者の収入や信用状況に応じて借入限度額が設定され、数百万円単位での借り入れが可能な場合もあります。

一方、キャッシングはクレジットカードの機能の一部であり、借入限度額は比較的低めに設定されることが一般的です。多くの場合、数万円から数十万円程度の範囲内に収まるため、まとまった金額を借り入れたい場合には向いていません。

4.3. 何度か借り入れをする場合

何度か借り入れを繰り返す予定がある方や、借入期間が長くなる見込みがある方には、金利が低く限度額が高いカードローンの活用がおすすめです。

カードローンは、契約時に設定された借入限度額内であれば返済と借り入れを自由に繰り返せます。また、金利が低めに設定されていることが多いため、借り入れ金額が増えたり借入期間が長くなったりしても、利息負担を抑えやすいメリットがあります。

一方、キャッシングも複数回の利用は可能ですが、クレジットカードのキャッシング枠は利用限度額が低めに設定されている場合が多いため、大きな金額を頻繁に借りたい場合には不向きです。また、キャッシングの金利はカードローンに比べて高めに設定されていることが多いため、借入額が多くなったり借入期間が長くなったりすると、利息負担が増えてしまう可能性があります。

4.4. 急いでいる場合

急いで現金を手にしたい場合は、カードローンとキャッシングのどちらもおすすめです。カードローンを契約している場合は、銀行やコンビニなどの提携ATMからローン専用カードを使って必要な金額が借りられます。キャッシング枠がある場合も、クレジットカードを使って提携ATMから現金を借りることが可能です。

ただし、どちらの場合も、契約がまだの場合は審査を受ける必要があります。審査に通らなかったり、融資を受けるまでには数日を要するケースもあるため、計画的に利用することが大切です。

4.5. 海外で借り入れする場合

旅行や出張などの際に海外で現金を調達したい場合は、キャッシングが便利です。クレジットカードのキャッシング機能を活用すれば、提携ATMを通じて現地通貨を引き出せます。両替所を探す手間が省け、渡航先でもスムーズに現金を手にすることが可能です。
ただし、海外でキャッシングを利用できるかどうかはカードの種類や契約内容によって異なるため、出発前にカード会社に確認しましょう。

一方、カードローンで使用する専用のカードは国内の提携ATMでの利用を前提としているため、現地通貨の引き出しができないケースがほとんどです。

4.6. カードを増やしたくない場合

新たにカードを増やしたくない場合や、借り入れをする機会があまりない方には、現在持っているクレジットカードのキャッシング枠を活用する方法がおすすめです。現在手元にあるクレジットカードにキャッシング枠が設定されていれば、追加でカードを作る必要はありません。提携ATMからいつでも現金を借りられるため、申し込みの手間が省けます。

ただし、クレジットカードにキャッシング枠自体が設定されていない場合は、事前に申し込みをして審査を受ける必要があります。申し込みから利用開始までには一定の時間がかかる場合もあるため、早めに準備しておくと安心です。

一方、カードローンを活用する場合は、基本的に専用のローンカードが発行されるため、カードを増やしたくない場合や新たにカードを作ることに抵抗がある場合、この点がデメリットとなるかもしれません。

5. カードローンとキャッシングを利用する際のポイントや注意点

カードローンやキャッシングは便利なサービスですが、利用する際にはいくつかのポイントや注意点を押さえておく必要があります。これらを理解しておくことで、スムーズな利用と無理のない返済が可能となります。

5.1. 事前審査があることを理解する

カードローンやキャッシングを利用する際には事前審査を受ける必要があります。審査では、利用者の返済能力を確認するために、収入や勤務先、信用情報などがチェックされます。この審査を通過しないとサービスは利用できません。審査にかかる時間や必要な書類はカード会社や金融機関によって異なるため、申し込み前に確認しておくことが重要です。

審査の基準や流れについては以下の記事でも詳しく解説しています。

>> カードローンの審査内容や流れは?知っておきたいポイントや通らない理由を解説

5.2. ショッピング枠を利用するとキャッシング枠が減る

キャッシングを利用する際には、クレジットカードの総利用枠の仕組みを理解しておく必要があります。「総利用枠」とは、クレジットカード全体で利用可能な金額の上限を指し、この総利用枠の範囲内でショッピング枠とキャッシング枠の限度額がそれぞれ割り振られています。

たとえば、総利用枠が100万円のカードの場合、ショッピング枠で70万円を使っていると、キャッシング枠は30万円になります。ショッピング枠を使いすぎるとキャッシング枠が圧迫され、必要なときに借り入れができない可能性があるため注意が必要です。

また、ショッピング枠とキャッシング枠は固定されているわけではなく、カード会社が状況に応じて変更する場合があります。ショッピング枠を増やすとキャッシング枠が自動的に減少することもあるため、利用前に総利用枠や各枠の割合を確認しておきましょう。

5.3. 無理のない範囲で返済可能な金額を借りる

カードローンやキャッシングを利用する際は、無理なく返済できる金額を借りるようにしましょう。借りすぎて返済が困難になると、利息負担が増えるだけでなく、返済の遅延によって損害遅延金が発生する可能性があります。損害遅延金は通常の利息に加えて支払いが必要となるため、負担はさらに重くなります。

また、返済が滞った場合は信用情報に影響が及ぶ可能性も否定できません。
信用情報に延滞記録が残ると、将来ローンを組む際や新たにクレジットカードを作る際に返済能力に問題があると判断され、審査に通過しにくくなる場合があります。月々の収支を把握し、返済可能な金額を計算したうえで、計画的に借り入れを行いましょう。

6. カードローンを利用するなら静岡銀行のカードローン「セレカ」がおすすめ

カードローンを検討している方には、静岡銀行のカードローン「セレカ」がおすすめです。セレカの借入限度額は最大1,000万円で、金利は年1.5%~14.5%。専用カードを利用して提携ATMでの借り入れが可能なほか、インターネットバンキングや、契約時の初回には本人名義の銀行口座への振り込みにも対応しています。

申し込みはスマートフォン一つで完結し、来店や押印、書類の郵送は不要です。仮審査は最短30分で完了し、契約後は最短即日での入金が可能なため、急な出費にも対応できます。また、しずぎんATMを利用すれば借り入れや返済がいつでも手数料無料で行えるため、利便性が高い点も特徴です。さらに、初めての利用なら60日間利息0円で借り入れができます。

入会金や年会費は不要です。もしものときの備えとして、ぜひセレカのご利用をご検討ください。

>> 静岡銀行カードローン「セレカ」
>> 気軽に5秒診断 静岡銀行カードローン「セレカ」
>> ローンお申し込み 静岡銀行カードローン「セレカ」

7. まとめ

カードローンとキャッシングはどちらも便利なサービスですが、それぞれ特徴が異なります。カードローンは低金利で借入限度額が高めに設定されていることが多く、返済負担を抑えたい方やまとまった金額を借りたい方に適しています。一方、キャッシングはクレジットカードに付帯したサービスで、手軽に利用でき、海外での現金調達にも便利です。

それぞれのメリットをしっかり理解し、自分の目的や状況に合った方法を選ぶことで、必要な資金を効率的に調達できます。ただし、どちらを利用する場合でも、無理のない範囲で返済できる金額を借りることを心がけましょう。