2025年7月18日公開(2025年7月18日更新)
カードローンに危険性はある?デメリットや対策方法、上手に利用する方法を解説
#カードローン
#返済
2025年7月18日時点の情報となります。


■ Profile
荒木 和音(あらき かずね)
保険代理店での個人向け家計相談や企業のリスクコンサルティングを経て、金融専門ライターとして独立。現在はWEBメディアを中心に、クレジットカードやカードローン、資産運用などに関する記事を幅広く執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
カードローンは急な出費に対応できる便利なサービスです。しかし、無計画な借り入れをしてしまうと、気づかないうちに借金が膨らむリスクもあります。金利が高い場合、返済が長引くほど負担が増えてしまうことも少なくありません。
カードローンを安全に活用するためには、正しい知識を身につけることが大切です。本記事では、カードローンのデメリットを詳しく解説したうえで、うまく活用するためのコツをご紹介します。
1. カードローンは本当に危険性があるの?
まずは、カードローンの仕組みや、危険と言われる理由について解説します。

1.1 カードローンの仕組み
カードローンは、銀行や消費者金融が提供する、お金を借りるためのサービスです。あらかじめ設定された限度額の範囲内で、必要なときに必要な金額を借り入れることができます。借りた金額に対して利息を支払いながら、分割または一括で返済します。
カードローンについてより詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
>> 「カードローンとは?上手に利用するコツやメリット、注意点をわかりやすく解説」
1.2 「危険」と言われる理由
銀行カードローンは銀行法、消費者金融のカードローンは貸金業法と呼ばれる法律に基づいたサービスのため、それ自体に違法性はありません。
危険なのは、違法な貸金業者、いわゆるヤミ金からの借り入れです。ヤミ金は法定金利を超える高額な利息を要求し、悪質な取り立てを行うケースが多いため、絶対に関わらないようにしましょう。
一方、正規のカードローンであっても、活用方法を誤ると生活に影響をおよぼす恐れがあります。「少しだけなら」と軽い気持ちで借り続けた結果、いつの間にか返済額が増え、家計を圧迫するケースも少なくありません。カードローンの正しい活用方法を理解していないと支払い困難に陥ることもあり、それが「カードローン=危険」というイメージにつながる要因ともなっています。
銀行や消費者金融といった正規の金融機関から借り入れ、必要な分だけ利用して計画的に返済すれば、カードローンは決して危険なものではありません。正しい知識を持ち、無理のない範囲で利用することが大切です。
2. カードローンのデメリットと対策方法
カードローンにはデメリットといえる要素もありますが、適切な対策を取れば対処が可能です。カードローンの仕組みを理解したうえで、賢く活用しましょう。
2.1 ほかのローンと比較すると金利が高い
カードローンのデメリットの一つが、金利の高さです。カードローンは、自動車ローンや教育ローンに比べると上限金利が高めに設定されている傾向にあります。
カードローンは使いみちや金額を証明する書類の提出が不要であり、比較的簡便な審査が行われることや、担保や保証人を必要としないため金融機関側の貸し倒れリスクが高くなりやすいことなどが関係していると考えられます。
たとえば、静岡銀行のローン商品を比較した場合、金利には以下のような違いがあります。
-
マイカーローン:年1.6%〜年3.9%
https://www.shizuokabank.co.jp/personal/loan/mycar/index.html -
教育ローン:年2.6%〜年4.6%
https://www.shizuokabank.co.jp/personal/loan/education/index.html -
カードローン「セレカ」:年1.5%〜年14.5%
https://www.shizuokabank.co.jp/seleca/index.html
金利の高さが気になる場合、複数の金融機関を比較し、できるだけ低金利のカードローンを選ぶようにしましょう。また、契約後一定期間利息がかからない無利息期間が利用できるカードローンもあります。
2.2 必要以上に借りすぎてしまうリスクがある
カードローンは、契約時に設定された限度額の範囲内であれば繰り返し借り入れが可能です。
住宅ローン、自動車ローンのような目的別ローンやフリーローンは契約時に決めた金額を1回だけ借り入れる仕組みですが、カードローンは何度でも借りられる点で大きく異なります。そのため、つい「少しだけなら」と気軽に利用してしまい、気づけば借入額が膨らんでしまうケースは少なくありません。
借りすぎを防ぐためには、借り入れをする前に、「このお金は本当に必要か」「ほかの方法で対応できないか」と冷静に考えましょう。生活費の補填が目的であれば、まずは節約や家計の見直しを先に検討してみましょう。借り入れる前に毎月の収支を確認し、無理なく返済できるかどうかをシミュレーションすることも大事です。
お金がない時の対処法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>> 「お金がない時の対処法とは?NG行動やこれからできることについても解説」
また、申し込み時に必要最低限の限度額を希望するのも一つの方法です。50万円の限度額を与えられるとつい使ってしまう恐れがありますが、最初から10万円に設定すれば無駄な借り入れを抑えられます。
2.3 返済が長期化すると利息が増える
カードローンの返済が長引くと、利息の支払いが増え、結果的に総返済額が大きくなってしまいます。
カードローンの利息は以下の計算式で算出されます。
50万円を年14.5%の金利で借りたケースを見てみましょう。
-
30日間借りた場合
→ 50万円 × 14.5% ÷ 365 × 30 = 約5,958円(利息額) -
10日間借りた場合
→ 50万円 × 14.5% ÷ 365 × 10 = 約1,986円(利息額)
このように、同じ金額を借りた場合でも、返済までの期間によって支払う利息額が大きく変わります。余裕がある時には繰り上げ返済を活用して、できるだけ早めの完済を目指しましょう。
2.4 ほかのローン審査に影響が出ることもある
カードローンの利用状況は、住宅ローンや自動車ローンなど、ほかのローン審査に影響を与えることがあります。
金融機関は、ローンを貸し出す際、「しっかり返済できるか」を判断するため、信用情報を通じて申込者の借入状況や返済履歴をチェックします。その際、カードローンの利用状況が悪いと、審査に通りにくくなることがあるのです。過去に延滞があったり、借入件数や残債が多かったりすると、「返済が厳しいのではないか」と判断される恐れがあります。
信用情報に悪影響を与えないためにも、返済期日を守り、確実に返済を続けることが最も重要です。また、何社ものカードローンを利用すると「お金に困っているのではないか」と懸念をもたれることもあるので、借入先はなるべく少なくしましょう。新たなローンを申し込む前には不要なカードローンを整理することをおすすめします。
3. カードローンのメリット
カードローンはデメリットだけではなく、以下のようにメリットも多いサービスです。
- 担保・保証人が不要
- 急な出費でも時間や場所にとらわれず利用ができる
- 限度額内であれば何度でも借り入れができる
- お金の使いみちに制限がない
住宅ローンやビジネスローンなどの場合、土地や建物などの担保を提供したり、保証人を立てたりする必要があります。しかし、カードローンは個人の信用情報と収入をもとに審査されるため、基本的に担保や保証人は不要です。そのため手続きがシンプルで、借り入れまでのスピードも早い傾向にあります。
また、カードローンは、インターネットやコンビニのATMなどで夜間や休日でも借り入れが可能です。急な医療費や冠婚葬祭などの出費が発生した場合でも対応できる強みがあります。
加えて、契約時に決められた限度額の範囲内であれば何度でも借り入れが可能です。一度借りたら終わりではなく、返済した分だけ新たに借り入れることができます。
さらに、住宅ローンや自動車ローンは資金の使いみちが決められていますが、カードローンは使用目的が自由であり、旅行や趣味の費用、生活費の補填など、幅広く利用可能です。
以下の記事では、カードローンのメリットについてより詳しく解説しています。
>> 「カードローンとは?上手に利用するコツやメリット、注意点をわかりやすく解説」
4. カードローンを滞納した場合のリスク
カードローンは、正しく活用すれば決して危険なものではありません。しかし、返済が滞った場合にはさまざまなリスクが発生することを理解しておく必要があります。大前提として滞納しないことが大切ですが、万が一返済が遅れそうな場合は、そのまま放置せずに早めに金融機関へ相談しましょう。
4.1 返済が遅れた場合は遅延損害金が発生する
カードローンの返済が遅れると、契約通りに返済されなかったことによるペナルティとして遅延損害金が発生します。
通常の利息は、借入日から返済期日までに対して発生します。しかし遅延損害金は、返済期日を過ぎた翌日から実際に返済が行われる日まで発生するものです。そのため、返済が遅れれば遅れるほど支払う金額が増え、負担が大きくなります。
遅延損害金の計算方法は以下のとおりです。
カードローンの遅延損害金は利息制限法によって最大20.0%と決められています。たとえば、50万円を借りて返済を30日間滞納した場合の遅延損害金は以下のとおりです。
- 50万円 × 20.0% ÷ 365 × 30日 = 約8,219円
滞納日数が長くなればなるほど遅延損害金の負担が増え、返済がさらに厳しくなる恐れがあります。
4.2 延滞情報が信用情報機関に登録される
カードローンの返済を滞納すると、その事実が信用情報機関に記録されます。信用情報機関とは、個人の借り入れや返済履歴などが記録された、信用情報を管理する機関です。
支払いを長期間滞納すると、異動情報と呼ばれるマイナスの情報が記録されます。金融機関は、ローンやクレジットカードの審査の際、信用情報機関のデータベースを照会するため、異動情報があると審査に通りにくくなることがあります。
延滞情報が登録されると、完済後も一定期間記録が残るため、すぐに信用が回復するわけではありません。つまり、長期間の滞納をしてしまうと、数年間はローンやクレジットカードの審査に通らなくなる可能性が高いのです。
4.3 一括返済を要求される可能性がある
カードローンの返済を長期間滞納すると、「期限の利益」を喪失するため、金融機関から残債の一括返済を求められる可能性があります。
期限の利益とは、契約に基づき利用者が決められた期日までに分割で返済できる権利のことです。金融機関が期限の利益を喪失させると、利用者に対し、残りの借入金をすべて一括で返済するよう通知されます。しかし、もともと分割で支払う予定だった金額を急に全額返済するのは困難な場合が多く、結果的にさらに厳しい状況に追い込まれることになるでしょう。
一括返済ができない場合、信用情報に異動情報が記録されるほか、裁判所からの支払い督促や給与の差し押さえなど、法的措置を受けるリスクがあります。
カードローンの返済を滞納すると、追加の借り入れができなくなる恐れもあります。さらに、長期間の延滞が続くと、契約自体が解除され、強制的に返済を求められるケースもあります。強制解約された事実は信用情報に記録が残るため、同じ会社でのカードローン契約はもちろんのこと、他社で新たな借り入れをするのは難しくなるでしょう。
5. カードローンを上手に活用する方法
カードローンは使い方次第で便利な資金調達手段となりますが、無計画に利用すると返済が困難になる恐れがあります。ここでは、カードローンを安全かつ上手に活用するためのポイントをご紹介します。
5.1 契約内容をきちんと確認する
カードローンを活用する際は、契約内容をしっかり確認することが重要です。契約内容をよく読まずに借りると、想定よりも高い利息が発生するなど、想定していなかった条件で契約してしまう恐れがあります。
特にチェックすべきは、金利や借入限度額です。金利が高いと返済総額が増えます。また、必要以上に高い限度額で契約すると借りすぎてしまうリスクもあるため、最初は少なめに設定すると安心でしょう。
5.2 必要な時に必要な金額だけ借りる
カードローンは、必要以上に借りると利息負担が増え、返済が厳しくなることもあります。限度額いっぱいまで借りると、毎月の返済額が増えるだけでなく、利息の支払いが膨らみ、完済までの期間が長くなってしまうでしょう。
本当に借りる必要があるのかを考えてから必要な分だけ借りることを徹底し、無駄な借り入れを避けましょう。
5.3 返済計画を立てておく
カードローンを活用する際は、事前にしっかりと返済計画を立てることが重要です。収入と支出を考慮し、無理のない範囲で返済できる金額を設定しましょう。
ただし、返済期間が長くなると、その分利息も増えてしまいます。金融機関が提供するカードローンの返済シミュレーションを活用して、借入額や返済期間に応じた毎月の返済額や総支払額を事前に把握しておくのも一つの方法です。
5.4 余裕があるときは繰り上げ返済をする
ボーナスや臨時収入があった場合などに繰り上げ返済をすることで、利息負担を減らすことも可能です。繰り上げ返済をすると元本が早く減るため、利息の総額を削減できます。余裕があるときは積極的に繰り上げ返済をし、賢く完済を目指しましょう。
5.5 もしものためにカードローン発行だけ先にしておく
急にお金が必要になったときに備えて、あらかじめカードローンを契約しておくのも一つの方法です。カードローンは契約するだけなら基本的に手数料はかからず、実際に借り入れをしなければ利息も発生しません。また、先に契約だけしておけば、借り入れが必要になった際に、申し込みから審査、融資までの時間を短縮できます。
ただし、無利息期間の適用タイミングには注意が必要です。「初回利用から30日間無利息」といったキャンペーンを実施しているカードローンもあります。しかし、金融機関によっては契約日から無利息期間がスタートする場合もあるため、契約時に確認しておきましょう。
6. カードローンを選ぶ際のポイント
カードローンを選ぶ際にチェックすべきポイントは以下の4つです。これらは金融機関によって大きな違いがあります。
- 金利
- 無利息期間の有無
- 借り入れや返済のしやすさ
- 融資開始までのスピード
利息の負担を抑えたい場合は、金利や無利息期間があるかどうかを重点的に比較しましょう。また、コンビニATMやスマホアプリから借り入れや返済ができる機能があると利便性が高まります。急ぎでお金が必要な場合は、融資スピードも考慮してカードローンを選びましょう。
7. カードローン以外でお金を借りる方法
お金を借りる手段はカードローン以外にもいくつかあります。目的や返済計画に応じて、最も適した方法を選びましょう。
7.1 クレジットカードのキャッシングを利用する
キャッシングとは、クレジットカードを使って現金を借りる機能のことです。クレジットカードにキャッシング枠が設定されていれば、提携ATMやインターネットから借り入れができます。
キャッシングは、急な現金が必要なときに便利ですが、カードローンに比べると限度額は低めに設定されていることが多い点には注意が必要です。
キャッシングについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>> 「カードローンとキャッシングの違いとは?使い分け方や注意点をわかりやすく解説」
7.2 フリーローンを利用する
フリーローンは使いみちが自由なローンです。契約時に希望金額を一括で借り入れ、毎月一定額を返済します。カードローンほどの柔軟性はありませんが、金利は低めに設定されているため、一度にまとまった資金を借りて計画的に返済したい方に向いています。
しずぎんフリーローンなら、年利4.5%〜14.5%の固定金利で最大500万円まで借り入れが可能です。申し込みはWEBで完結し、来店の必要もありません。使いみち自由なローンをお探しの方はぜひ一度ご検討ください。
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7.3 目的別ローンを利用する
目的別ローンとは特定の用途に限定して借りるローンのことで、マイカーローンや教育ローンなどがあります。用途が限られている分、カードローンやフリーローンよりも低金利で借りられるのが特徴です。
静岡銀行では、マイカーローンや教育ローンなどのほか、ライフプランにあわせてさまざまな用途で利用できる目的別ローンなどを用意しています。
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8. お金を借りるなら静岡銀行のカードローン「セレカ」
カードローンを活用するなら、静岡銀行のカードローン「セレカ」がおすすめです。限度額は10万円以上1,000万円以内(10万円単位)と幅広く、この範囲内で静岡銀行が決定します。融資利率は年1.5%〜14.5%で、新規契約の場合、契約日から60日間は利息がかかりません。
「セレカ」はスマホやパソコンから24時間いつでも申し込み可能です。静岡銀行の口座がない方でも申し込みができますので、ぜひチェックしてみてください。
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9. まとめ
カードローンは急な出費にも対応できる便利なサービスですが、何度も借り入れを繰り返し、返済が長引くと、利息が膨らみ、返済が難しくなるリスクがあります。
しかし、カードローン自体が危険なわけではありません。必要以上に借り入れをせず、本当に必要な分だけ利用することや、無理のない返済計画のもとできるだけ早く完済を目指すことを意識したうえで活用しましょう。