2026年7月31日公開

実質年率とは?計算方法や金利との違い、利息を下げる方法を解説

#金融

2026年7月31日時点の情報となります。

実質年率とは?計算方法や金利との違い、利息を下げる方法を解説
荒木 和音(あらき かずね)

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荒木 和音(あらき かずね)

保険代理店での個人向け家計相談や企業のリスクコンサルティングを経て、金融専門ライターとして独立。現在はWEBメディアを中心に、クレジットカードやカードローン、資産運用などに関する記事を幅広く執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

カードローンやクレジットカードの分割払いを利用する際、実質年率という言葉を目にして、「金利と何が違うのだろう」と疑問に思ったことはありませんか?

実質年率は、借り入れにかかる実質的なコストを知るために役立つものです。返済負担を正確に把握するためにも、仕組みを理解しておく必要があります。

本記事では、実質年率の基本的な意味や金利との違い、具体的な計算方法などを解説します。また、利息負担を抑えるためのポイントもあわせてご紹介します。計画的なローンの活用にお役立てください。

1. 実質年率の基本

お金を借りるときは金利に目がいきがちですが、実際に支払う費用の全体像を把握するためには、実質年率の確認が欠かせません。

まずは、実質年率の定義について解説します。

実質年率とは?計算方法や金利との違い、利息を下げる方法を解説

1.1 実質年率とは?金利との違い

実質年率とは、借入金額に対して発生する利息だけでなく、借り入れに伴う諸費用までを含めて計算した実質的な年間利率のことです。

実質年率の構成要素

金利(利息) 借入金額に対して発生する利子
そのほかの諸費用 手数料、保証料、管理費など借入時に必要な費用

ローン契約などでお金を借りる際は、利息以外にも、手数料や保証料、事務手数料といった費用がかかるケースがあります。これらをすべて合算し年率換算したものが実質年率です。つまり、実質年率を見れば、そのローンを利用するためのトータルの年間コストが把握できます。

一方、金利は、単純に借入元本に対して発生する利息の割合のみを指します。たとえば、100万円を1年間借りて、利息10万円とは別に諸費用が1万円かかったとしましょう。この場合、実質年率は11%、金利は10%です。

金利についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

>> カードローンの金利とは?仕組みや利息との違い、計算方法などを解説

1.2 実質年率を確認したほうがよい理由

実質年率を確認すべき理由は、借り入れにかかる総費用を把握し、正しく比較検討するためです。表面上の金利が低く設定されていても、事務手数料や保証料が高額であれば、トータルの返済額は大きくなります。逆に、金利が多少高く見えても、諸費用が一切かからない場合、結果的に支払い総額が安くなるケースもあります。

複数のローン商品を比較する際は、金利だけを見るのではなく、諸費用を含んだ実質年率で比べてみましょう。実質年率を基準にすれば、見かけの数字に惑わされず、負担の少ない借入先を選びやすくなります。

1.3 「実質年率=金利」で記載されているケース

実質年率=金利で記載されているケースもありますが、それは主にカードローンの場合です。

多くのカードローンでは、保証料や事務手数料が無料のため、実質年率と金利が同じ数値になります。カードローンの公式サイトなどで実質年率との記載があれば、基本的に追加費用はかからないと判断してよいでしょう。ただし、別途ATM手数料などがかかる場合もあるため、借入条件については細かく確認してください。

一方、住宅ローンやマイカーローンでは金利とは別に保証料や事務手数料などの諸費用がかかるため、金利と実質年率に大きな差が生まれやすくなります。

2. クレジットカードの実質年率とは?

クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠の2つの機能があり、それぞれ実質年率の意味合いが少し異なります。

  • ショッピング枠:分割払いやリボ払いを利用した際にかかる手数料の割合
  • キャッシング枠:現金を借りた際にかかる利息と、そのほか手数料をあわせた割合

ショッピング枠で「3回以上の分割払い」や「リボ払い」を選択すると、商品代金とは別に手数料が発生し、この手数料率が実質年率として表記されます。一括払いや2回払いでは基本的に手数料はかかりません。

キャッシング枠はカードローンと同様にお金を借りる機能のため、利息やATM手数料などを加味した実質年率が適用されます。

3. 実質年率とアドオン金利の違い

アドオン金利とは、返済が進んで借入残高が減っても、常に当初の借入金額に対して利息を計算する方式で使用する金利のことです。

一般的なローン(実質年率計算)では、返済が進むにつれて借入残高が減るため、かかる利息も徐々に少なくなります。しかしアドオン方式では、完済直前で残高が少なくなっても、最初の借入金額に対して利息がかかり続けます。

<アドオン方式の計算例>

元金:100万円
金利:10%
返済期間:5年

上記の条件における利息は50万円(=100万円×10%×5年)、総支払額は150万円(=元金100万円+利息50万円)です。60回(返済期間 5年)で割るため、返済額は毎月約2万5,000円となります。

この例では、アドオン金利を10%として計算されていますが、実質年率に換算するとおよそ17%に相当します。つまりアドオン方式は、見かけの金利は低く見えるものの、実際の負担は大きくなります。誤解を防ぐため、現在は消費者保護の観点から、金融機関には実質年率での表記が義務付けられています。

4. 実質年率での利息の計算方法

実際に実質年率を使って利息を計算してみましょう。利息の計算式は以下のとおりです。

利息=借入金額×実質年率×借入日数÷365日

※うるう年の場合は366日で計算

実質年率や返済期間が異なると総支払額がどう変化するのか、具体的なシミュレーションをご紹介します。

4.1 実質年率が年率18%のシミュレーション

消費者金融などの上限金利として設定されることが多い年率18.0%で100万円を借りた場合のシミュレーションです。

1年(12回)で返済した場合 2年(24回)で返済した場合 3年(36回)で返済した場合
借入金額 100万円 100万円 100万円
実質年率 年率18.0% 年率18.0% 年率18.0%
毎月の返済額 9万1,679円 4万9,924円 3万6,152円
利息総額 10万148円 19万8,176円 30万1,472円
総返済額 110万148円 119万8,176円 130万1,472円

毎月の返済負担は、返済期間が長くなるほど軽くなります。しかし、借入期間が延びた分だけ利息もかかり続けるため、3年返済の場合は1年返済に比べて約20万円も多く利息を支払うことになります。

4.2 実質年率が年率15.0%の場合シミュレーション

続いて、銀行カードローンなどで見られる年率15.0%で100万円を借りた場合のシミュレーションです。

1年(12回)で返済した場合 2年(24回)で返済した場合 3年(36回)で返済した場合
借入金額 100万円 100万円 100万円
実質年率 年率15.0% 年率15.0% 年率15.0%
毎月の返済額 9万258円 4万8,486円 3万4,665円
利息総額 8万3,096円 16万3,664円 24万7,940円
総返済額 108万3,096円 116万3,664円 124万7,940円

実質年率18.0%のシミュレーションと比較すると、実質年率が3.0%下がることで、1年返済では約1万7,000円、3年返済では約5万3,000円も利息総額が安くなります。借入金額が大きく、返済期間が長いほど、わずかな金利差が総返済額に大きな影響を与えることがわかります。

5. 支払う利息の総額を減らすには

借り入れを検討している方はもちろん、すでに利用中の方も、利息の負担はできるだけ抑えたいものです。ここでは、支払う利息の総額を減らすために有効な3つの方法をご紹介します。

5.1 年率が低いローンを選ぶ

実質年率が低いローンを選べば、利息額を抑えられます。一例として、50万円を30日間借りた場合の利息を比較してみましょう。

■ 実質年率15%、借入日数30日の場合
50万円(借入金額)×15%(実質年率)×30日(借入日数)÷365日=約6,164円

■ 実質年率5%、借入日数30日の場合
50万円(借入金額)×5%(実質年率)×30日(借入日数)÷365日=約2,054円

金額や返済期間が同じでも、金利が10%違うと利息に約3倍の差が生まれます。現在高い金利で借り入れをしている場合は、より低金利なローンへの借り替えを検討してみましょう。審査に通過すれば毎月の利息負担を軽減できる可能性があります。

5.2 短い期間での完済を目指す

利息は、お金を借りている期間に対して発生します。そのため、利息を減らすためには、できるだけ短期間で完済することが重要です。

たとえば、50万円を実質年率15%で借りた場合、借入日数に応じて利息は以下のように変わります。

■ 実質年率15%、借入日数30日の場合
50万円(借入金額)×15%(実質年率)×30日(借入日数)÷365日=約6,164円

■ 実質年率15%、借入日数60日の場合
50万円(借入金額)×15%(実質年率)×60日(借入日数)÷365日=約1万2,328円

余裕がある月は毎月の約定返済に加えて繰り上げ返済(随時返済)を行ったり、ボーナスなどで資金ができた際に一括返済を行ったりして、借入期間の短縮を目指しましょう。

繰り上げ返済や一括返済の詳しいメリットについては、以下の記事で解説しています。

>> カードローンの繰り上げ返済で利息や期間はどうなる?メリットや上手に使うコツを解説
>> カードローンの一括返済とは?メリット・デメリット|シミュレーションや注意点を解説

5.3 無利息期間・手数料無料を活用する

初回利用者向けに30日間無利息などのサービスを提供しているカードローンもあります。短期間で返済できる見込みがあるなら、こうした無利息期間を活用することで、利息をゼロ、あるいは大幅に抑えることが可能です。

また、借り入れや返済時の手数料も積み重なると大きな出費になります。提携ATMでの借り入れ・返済が無料のカードローンなどを活用するなどしてコストを省く工夫をしましょう。

6. 実質年率を活用するときのポイント

実質年率の仕組みを理解しつつ、借り入れ前には必ず返済シミュレーションを行いましょう。月々いくらなら返せるかだけでなく、いつ完済できるか、利息総額はいくらになるかを事前に把握し、無理のない返済計画を立てることが大切です。

返済期間を短くすれば利息負担は減らせますが、期間を短くしすぎて毎月の返済額が高額になると、生活費を圧迫してしまう恐れがあります。早く返したいからといって無理な設定をせず、毎月の収支バランスと総返済額の兼ね合いを見ながら、自分にとって最適な返済プランを組むようにしてください。

その際は、各金融機関が提供するシミュレーションを活用しましょう。

>> 返済シミュレーション | ローンシミュレーション | 個人のお客さま | 静岡銀行

商品内容や契約条件について不明点があれば、申し込み前に金融機関の窓口やコールセンターへ直接問い合わせて正確な情報を確認してください。

7. 実質年率を理解して、静岡銀行のカードローン「セレカ」を利用しよう

実質年率の仕組みを理解したうえで計画的にカードローンを活用したいと考えている方には、静岡銀行のカードローン「セレカ」がおすすめです。

セレカの融資利率は、年1.5%~14.5%。しずぎんATMを利用すれば返済時の手数料は無料で、初めてご利用の場合は契約日から60日間無利息で借り入れできます。借入額が10万円以下の場合は返済額を月々2,000円から設定可能なため、家計への負担を考慮しながら無理なく利用できるのが特徴です。

セレカはスマートフォンやパソコンから24時間いつでも申し込みができます。静岡銀行の口座をお持ちでない方でも申し込みできますので、この機会にぜひご利用をご検討ください。

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8. まとめ

実質年率とは、金利だけでなく手数料などの諸費用を含めた、借り入れの実質的なコストを表したものです。カードローンやキャッシングの場合は金利と一致するケースが多いため、実質年率を確認することで正確な返済負担を把握できます。

利息負担を減らすためには、実質年率が低いローンを選ぶだけでなく、繰り上げ返済を活用して借入期間を短くしたり、無利息期間などのサービスをうまく使ったりすることが効果的です。まずは返済シミュレーションを活用し、ご自身のライフスタイルに合った無理のない返済計画を立てることから始めてみましょう。