2026年9月1日公開
引っ越し費用はローンで借りられる?種類やメリット・デメリット、選び方を詳しく解説
#お金の悩み
#金融
2026年9月1日時点の情報となります。
■ Profile
荒木 和音(あらき かずね)
保険代理店での個人向け家計相談や企業のリスクコンサルティングを経て、金融専門ライターとして独立。現在はWEBメディアを中心に、クレジットカードやカードローン、資産運用などに関する記事を幅広く執筆している。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
引っ越しをする際には、賃貸契約の初期費用や引っ越し業者への支払い、家具や家電の購入費など、多くのお金がかかります。場合によっては支出が100万円に迫るケースもあり、貯金だけで引っ越し費用を賄えないケースも考えられます。そのような際にはローンの活用を検討してみましょう。
本記事では、引っ越し費用の内訳や負担を抑える方法を整理したうえで、各種ローンの違いや選び方、利用上の注意点などを詳しく解説します。
1. 引っ越し費用の内訳
引っ越しに伴う支出は大きく以下の3つに分けられます。
- 賃貸契約の初期費用
- 引っ越し業者への依頼費用
- 家具・家電の購入費や不用品処分費用
項目ごとに目安金額を確認しましょう。
1.1 賃貸契約の初期費用
賃貸契約の初期費用には、敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、日割り家賃、保証会社の保証料、火災保険料などが含まれます。金額は物件条件によって異なりますが、一般的には家賃の4.5倍〜5倍程度が目安です。
全国賃貸管理ビジネス協会が発表した「全国平均家賃による間取り別賃料の推移」(2026年6月調査)によると、東京都におけるワンルームの平均家賃は7万9,078円です。家賃の4.5倍~5倍で計算すると、初期費用は約36万円〜40万円程度と考えられます。ただし、敷金・礼金や保証会社利用料などの条件によって実際の金額は変動します。
1.2 引っ越し業者への依頼費用
家具や家電を自分で運ばずに引っ越し業者に依頼する場合は、その依頼費用もかかります。費用は主に以下の条件によって変わります。
- 運ぶ家具や家電、ダンボールの総量
- 作業を依頼する時期やタイミング
- 荷造りやエアコン移設などの追加作業
- 旧居から新居までの移動距離
- 業者ごとの料金体系
荷物の量が多い場合や都道府県をまたぐ長距離移動が発生する場合などは、料金が高くなる傾向にあります。また、3月・4月・9月・10月は依頼が集中しやすいため、通常期より料金が上がるだけではなく、希望日時を確保できない場合もあります。
1.3 家具・家電の購入費用や不用品処分費用
家具・家電の購入費は、現在持っている物や新居で必要になる物によって変わります。初めて一人暮らしをする方が冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、カーテン、寝具などを一式そろえる場合、10万円〜20万円程度かかることもあります。
また、旧居で不要になった家具や家電の処分にも費用が発生します。自治体の粗大ごみに出す場合は品目ごとに処理手数料が必要です。
2. 引っ越し費用を抑える・不足分を補うための対処法
引っ越し費用を抑えるためのポイントは以下のとおりです。
- 敷金・礼金ゼロやフリーレントの物件を選ぶ
- 引っ越し業者の依頼費用が安い時期・プランを選ぶ
- 不用品を売却・処分して荷物を減らす
- 補助金制度を活用する
- 引っ越し費用に使えるローンでお金を借りる
それぞれ詳しく解説します。
2.1 敷金・礼金ゼロやフリーレントの物件を選ぶ
敷金・礼金が不要な物件を選ぶと、契約時の負担を抑えられます。たとえば、家賃8万円の物件で敷金1ヵ月分と礼金1ヵ月分が不要なら、初期費用を16万円減らせます。また、入居後の一定期間の家賃が無料になるフリーレント物件を選ぶことも、初期費用を抑える方法の一つです。
ただし、敷金がない物件でも、退去時にクリーニング費用を請求される場合があります。また、フリーレント物件は短期間で解約すると違約金が発生するケースもあります。入居時の費用だけで判断せず、退去・解約時の条件まで詳しく確認しましょう。
2.2 引っ越し業者の安い時期・プランを選ぶ
引っ越し業者の料金は依頼時期やプランによって変わります。3月下旬~4月上旬などの混雑期を避け、平日や月の中旬を選ぶと、料金を抑えやすくなるでしょう。作業時間を指定しないフリー便や午後から作業する午後便を検討するのも一つの方法です。荷造りや荷解きを自分で行うプランを選べばさらに費用を抑えやすくなります。
複数社から同じ条件で見積もりを取り、料金とサービス内容を比べてみましょう。
2.3 不用品を売却・処分して荷物を減らす
不用品をあらかじめ売却・処分しておくと、引っ越し業者に運搬を依頼する荷物が減り、使用するトラックのサイズや作業人数が変わることで見積額が下がる可能性があります。
まだ使える家具や家電、ゲーム機、ブランド品などは、フリマアプリやリサイクルショップで売却することで、そのお金を引っ越し費用に回せます。冷蔵庫や洗濯機など自分で運びにくい商品は出張買取を利用しましょう。
なお、売却には時間がかかることもあるため、引っ越しの1〜2ヵ月前から少しずつ整理を始めることをおすすめします。
2.4 補助金制度を活用する
経済的に余裕がない場合は引っ越しや住み替えに関する補助金制度も活用しましょう。たとえば、世帯収入が著しく減少し家賃が低い住宅への転居が必要と認められた方は、住居確保給付金を受け取れる場合があります。
ほかにも、東京圏から地方へ移住し所定の要件を満たした方を対象とする移住支援金、ひとり親家庭などが資金を借りられる母子父子寡婦福祉資金貸付金制度などがあります。
対象者や支援内容は地域によって異なり、募集期間や予算枠が設けられている場合も少なくありません。条件を満たす場合は費用を大きく抑えられるため、事前に引っ越し先の自治体ホームページなどで最新情報を確認しましょう。
2.5 引っ越し費用に使えるローンでお金を借りる
引っ越し関連の費用を見直しても資金が足りない場合は、ローンの活用を検討してみましょう。
ただし、ローンを利用すると、借りた元金に利息を加えて返済しなければなりません。最初から費用全額を借りるのではなく、自己資金で補えない部分だけを借り入れましょう。
また、ローンには審査があり、希望額を必ず借りられるわけではありません。支払い期日までに融資が間に合うか、毎月の収入から無理なく返済できるかを確認したうえで判断してください。
3. 引っ越し費用が足りない・払えない時に使える3つのローン
引っ越し費用に利用できる主なローンは、カードローン、フリーローン、目的別ローン(引っ越しローン)の3種類です。
| カードローン | フリーローン | 目的別ローン(引っ越しローン) | |
|---|---|---|---|
| 使いみち | 原則自由(事業性資金を除く) | 原則自由(事業性資金を除く) | 引っ越し費用のみで限定的 |
| 借り方の特徴 | 限度額内で何度でも繰り返し借りられる | 1回のみ | 1回のみ |
| 融資スピード | 数日程度 | 2週間程度 | 2週間程度 |
| 金利 | 約年1.5%〜18.0%程度 | 約年2.0%〜15.0%程度 | 約年3.0%〜10.0%程度 |
※上記は一般的な目安です。実際の融資スピードや適用金利は金融機関によって異なるため、申し込み前に必ず各社の公式サイトで最新情報を確認しましょう。
なお、カードローンの下限金利(年1.5%など)は高額な利用限度額が設定された場合に適用される例が多く、引っ越し費用として数十万円を借りる場合にその金利が適用されるとは限りません。
静岡銀行カードローン「セレカ」では、利用限度額が1,000万円に設定されると年1.5%が適用されますが、利用限度額100万円以下の場合は年14.5%です。引っ越し費用として数十万円を借りる場合は、目的別ローンの方が低い金利で利用できる可能性があります。一方で、カードローンには融資スピードが早く、使いみちが自由という大きなメリットがあります。
ここからは、引っ越し費用に利用できる3つのローンについて、それぞれの特徴を詳しく解説します。
3.1 カードローン
カードローンは、金融機関から設定された利用限度額の範囲内で繰り返し借りられるローンです。事業性資金を除き使いみちが自由な商品が多いため、引っ越し業者への支払いだけでなく、家具や家電、生活用品の購入費にも充てられます。融資までの期間が短い商品もあるため、賃貸契約や引っ越し業者への支払日が迫っている場合も活用しやすいでしょう。
カードローンの仕組みを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>> カードローンとは?上手に利用するコツやメリット、注意点をわかりやすく解説
なお、静岡銀行カードローン「セレカ」は、申し込みから契約まで、すべての手続きをWebで進められます。初回の借り入れでは本人名義の口座への振り込みを選択できるので、ぜひ活用してみてください。
3.2 フリーローン
フリーローンは、契約時にまとまった金額を一度借り入れ、その後は返済のみを続けるローンです。資金使途は原則自由で、引っ越し費用や新生活の準備費用に充てられる商品もあります。カードローンより金利が低く設定されている商品もありますが、契約後に追加で借りることはできません。また、申し込みから融資まで数週間程度かかる商品もあります。引っ越しまで時間があり、利息の負担を抑えたい方は、候補に入れてみてください。
カードローンとの違いを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>> カードローンとフリーローンの違いや特徴は?どっちがいいか選び方も解説
3.3 目的別ローン(引っ越しローン)
目的別ローンは、資金使途が引っ越し関連の費用に限られるローンです。使いみちが限定される分、カードローンよりも金利が低めに設定される傾向にあります。
目的別ローンを引っ越しで利用する場合は、引っ越し業者の見積書や賃貸借契約書など、資金使途を確認できる書類の提出が必要です。また、借り入れまでに時間がかかる商品もあるため、余裕を持って申し込みましょう。
4. 引っ越し費用向けローンの選び方
引っ越し費用向けのローンは以下を確認したうえで選びましょう。
- 融資までのスピード
- 金利の低さ
- 使いみちの自由度や必要書類
賃貸契約の初期費用や引っ越し業者への支払いの期日が迫っている場合は、融資までのスピードが早い傾向にあるカードローンを中心に検討してみましょう。引っ越しまでにある程度の時間があり、利息をなるべく減らしたい場合は、フリーローンや目的別ローンがおすすめです。
見積書がまだ出ていない段階で申し込みたい方や、引っ越し業者への支払いに加えて家具・家電代にも活用したい方には、資金使途の証明が原則不要なカードローンやフリーローンが適しています。
5. 引っ越し費用をローンで借りるメリット
引っ越し費用をローンで借りるメリットは以下のとおりです。
- 手元に現金がない・急な場合でも対応できる
- 引っ越し代以外の新生活費用にも使える
- クレジットカードより金利を抑えやすい
それぞれ解説します。
5.1 手元に現金がない・急な場合でも対応できる
急な転勤や家庭の事情で引っ越しが決まり、敷金、礼金、仲介手数料、引っ越し代などの支払いが短期間に重なって期日までに現金を用意できない場合は、ローンで不足分を補える場合があります。手元の資金だけにこだわらずに済むため、ローンを利用すれば、家賃、立地、間取りなどの希望条件をふまえて物件を検討しやすくなります。
ただし、借入可能額を基準に物件を選ぶと、引っ越し後の返済が家計を圧迫するおそれがあります。家賃とローン返済額に加え、食費、水道光熱費、通信費なども含めた返済計画を立ててから申し込みましょう。
5.2 引っ越し代以外の新生活費用にも使える
使いみちが原則自由なカードローンやフリーローンであれば、引っ越し業者への支払いだけでなく、カーテンや照明器具、収納用品、調理器具、冷蔵庫、洗濯機といった生活用品の購入にも利用できます。
一方、目的別ローンは、見積書や契約書に記載された引っ越し費用だけが融資の対象となるケースが少なくありません。目的別ローンを家具や家電の購入にも利用したい場合は、申し込みの前に資金使途の範囲を確認しましょう。
5.3 クレジットカードより金利を抑えやすい
銀行のカードローンや目的別ローンでは、クレジットカードの分割払いやリボ払いより金利負担を抑えられる可能性があります。
クレジットカードの分割払い・リボ払いの金利は、一般的に年10.25%〜18.00%程度です。一方、銀行カードローンは年1.5%〜18.0%、目的別ローンは年3.0%〜10.0%程度で利用できる場合があります。ただし、適用金利は商品や借入額、審査結果によって異なります。
金利の仕組みや利息の計算方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>> カードローンの金利とは?仕組みや利息との違い、計算方法などを解説
6. 引っ越し費用をローンで借りる際の注意点
引っ越し費用をローンで借りる際は以下の点に注意する必要があります。
- 審査を通過する必要がある
- 利息の支払いが発生する
- 必要な費用を全額借りられない場合がある
- 借入額は必要最小限にとどめる
借りられる金額だけで判断せず、返済開始後の家計まで考えて借入額を決めましょう。
6.1 審査を通過する必要がある
引っ越し費用をローンで借りるには、金融機関の審査を通過する必要があります。しかし、申し込んだ方が全員審査を通過できるわけではありません。
審査では、年収や雇用形態、勤続年数、信用情報、他社からの借入状況などが確認されます。クレジットカードやローンの返済を延滞した履歴がある場合や、収入に対する借入希望額の割合が多い場合は、審査に通過できないケースもあります。
カードローンの審査項目や手続きの流れについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>> カードローンの審査内容や流れは?知っておきたいポイントや通らない理由を解説
6.2 利息の支払いが発生する
ローンを利用すると、借りた元金に加えて利息の支払いが発生します。利息とは、お金を借りた対価として金融機関へ支払う費用です。そのため、最終的な返済総額は元の借入額よりも多くなります。
利息の負担は、返済期間が長くなればなるほど大きくなります。毎月の返済額だけでなく、利息を含めた返済総額を申し込み前に確認しておきましょう。
利息の仕組みや計算方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>> 利息とは?計算方法や利息を抑えるポイント、利子などの似た用語もわかりやすく解説
6.3 必要な費用を全額借りられない場合がある
ローンの利用限度額は、申込者の年収や雇用形態、信用情報、他社からの借入状況などをふまえ、審査で決まります。審査結果によっては引っ越しに必要な費用全額を借りられないケースもあります。その場合は、不足分を自己資金で補うか、引っ越し費用を見直す必要があります。
利用限度額について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>> カードローンの利用限度額とは?決め方や引き上げるメリット、注意点を解説
6.4 借入額は必要最小限にとどめる
借入額は利用限度額いっぱいで設定せず、引っ越し費用の不足分だけにとどめましょう。借入額が増えるほど利息も増え、毎月の返済で家計が圧迫されるおそれがあるためです。たとえば、引っ越し費用が50万円かかり、自己資金から20万円充てられる場合、借入希望額は不足する30万円を目安にするとよいでしょう。
毎月の収入から家賃、水道光熱費、生活費などを差し引き、無理なく返済できる金額を確認してから申し込むことをおすすめします。
7. 引っ越し費用のローン審査に落ちた時の対処法
ローンの審査に通らなかった場合は、以下の方法で資金を用意するか、引っ越し費用そのものを見直しましょう。
- クレジットカードの分割払い・リボ払い
- クレジットカードのキャッシング枠の利用
- 家族による一時的な立て替え
- 引っ越し時期の変更や物件の探し直し
支払先がクレジットカード払いに対応していれば分割払いやリボ払いを利用できる場合があります。キャッシングも含め、手数料率や金利、返済総額を確認したうえで利用しましょう。
家族に立て替えてもらう場合は、金額や返済期日を書面に残しておくとトラブルを防ぎやすくなります。
資金の確保がどうしても難しい場合は、引っ越し業者の繁忙期を避ける、敷金や礼金のない物件を探すなど、必要額を減らす方法も検討しましょう。
8. 急な引っ越し費用の借り入れなら静岡銀行カードローン「セレカ」
急な引っ越しでローンの利用を検討している方には、静岡銀行のカードローン「セレカ」がおすすめです。
セレカの融資利率は年1.5%~14.5%で、利用限度額は10万円以上1,000万円以内(10万円単位)です。資金使途は原則自由(事業性資金を除く)で、賃貸契約の初期費用や家具・家電の購入にも利用できます。
初めてご利用の方は、契約日から60日間無利息で借り入れができます。静岡銀行の口座がない方でも申し込みいただけますので、ぜひご利用をご検討ください。
>> 静岡銀行カードローン セレカ
>> 気軽に5秒診断 静岡銀行カードローン「セレカ」
>> ローンお申し込み 静岡銀行カードローン「セレカ」
9. まとめ
引っ越し費用が想定より高くなった場合は、物件や引っ越しの条件を見直したり、不用品を売却したりして、まずは費用を抑えてみてください。それでも資金が足りない場合は、不足分を補う方法としてローンの活用を検討しましょう。
ただし、転居後も家賃や生活費などの支出は続きます。ローンを利用する際は、毎月無理なく返済できる金額を事前に確認し、計画的に借り入れてください。
