金融機関コード 0149
用宗は海のイメージが強いので、夏はいいけれど、冬の訴求力は弱くなってしまうんです。だから冬に強いコンテンツも考えていました。温泉施設をつくるという構想は当初からあって、『日本色』の開業準備と平行して、温泉の計画も進めていました。旅行先に求められるものは、非日常感。お風呂は毎日入るけど、温泉となると非日常感が強くなります。旅先を選ぶ時に温泉は優先順位が高いんですよね。今までの店舗は自社の企画でやってきたけれど、温泉はさすがに無理なので、専門のコンサルタントに入ってもらいました。
静岡は“掘れば温泉が出る”と言われているけれど、実際に掘る人は、まあ、いないですよ。そして用宗は温泉が出る確率が低いと言われていて、まず地質調査をするのに1か月、結果が出るまでは落ち着かない1か月でしたね。掘削候補地点8か所の内、たった1か所、温泉脈があるとわかった時はほっとしました。それが今掘っているところ。昨年の6月のことでした。
そのあとは、事業のために資金をどうするかという説明するのは難しい。そこで、駅やスーパーなどで、『用宗に温泉があったら来たいですか』とアンケート調査を実施して、1か月半で3,000人を超える数の回答を集めました。飲食店など地元の店舗も協力してくれて、最終的にはこうした人たちの熱意に支えられて今があります。『用宗みなと温泉』には、クラフトビールの醸造所も併設します。
もともと用宗には、「用宗を楽しくする会」という、町内会でも漁協でもない、有志の人たちの集まりがあって、月に1回「なぎさ市」という朝市を開催しています。『LA PALETTE』、『日本色』とオープンしたことで、その方たちも活気づいています。2018年5月にオープンした『みなと横町』にも、地元の水産加工会社が先頭に立って出店してくれました。『みなと横町』は最終的に11店舗のテナントが入る予定ですが、ここでなにかしたい人のきっかけにしてもらえたらいいですね。『用宗みなと温泉』も、基本的には地元の人を中心に利用してもらいたいと考えています。実は温泉事業をきっかけに、静岡ガスさんが、この地域に都市ガスを整備してくれたんですよ。結果的に地域のインフラ整備にもお役に立てて嬉しいですね。
日本色 NIHON IRO(にほんいろ)
用宗の古民家をまるごと独り占め。
アーバン&レトロな一棟貸しの宿。
LA PALETTE (ラ パレット)
静岡の厳選食材を使用。無着色無香料の本格派ジェラート店。
みなと横丁 (みなとよこちょう)
古き良き集いの場をリノベーション。
用宗漁港に臨む新グルメ横丁。
用宗みなと温泉 (もちむねみなとおんせん)
天然温泉×出来立てクラフトビール。
至福の時を味わう大人の空間。
2018年12月オープン予定。